目次
資源・供給編
今回と次回は、BCPの第5章「資源・供給」について解説します。
今回は、資源データ(スライド14~16)を扱います。
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STEP1 【スライド14~18】資源・供給を表示しよう
スライド14~18を表示してください。これらは、資源・供給に関する情報を記入する様式です。
【スライド14】 資源データ(STEP1~2)
【スライド15】 資源データ(STEP3)
【スライド16】 資源データ(STEP4~5)
【スライド17】 ボトルネックデータ
【スライド18】 供給データ
第5章「資源・供給」では、社内の中核事業に必要な各種資源が、
災害時に供給停止または使用不能になる場合を想定し、
それらの継続・早期復旧を目的として情報を策定します。
策定様式は、「資源」データ、「ボトルネック」データ、「供給」データの3種類があります。
今回は少し難しいけど、事業継続にはとても大切だから頑張りましょう!
資源データ
中核事業で使用する資源について、継続・早期復旧の手段を策定します。
中核事業に必要な資源は、第4章の「中核事業」で策定しました。
このうち、代替不可能な資源については特に継続・早期復旧の手段を構築する必要があります。
ボトルネックデータ
資源データで策定した資源について、最優先の継続・早期復旧が必要な資源、
いわゆる“ボトルネック資源”を選定し、その詳細を策定します。
ボトルネック資源は、事業の根幹を成す最重要の資源であるため、
それが途絶えるだけで事業が完全停止する場合もあります。
逆に言えば、ボトルネック資源さえ供給が安定すれば、最悪の事態は回避できる可能性が高いのです。
めちゃくちゃ怖いやん。ここが事業継続に重要なんやな!
供給データ
中核事業の継続・早期復旧を目的とした製品・サービスを供給する拠点を策定します。
製品・サービスとは、中核事業において設備・機械が故障した場合は修理や販売、
施設・工場が損壊した場合は修繕工事や建設、事業復旧の目途が立たない場合は
情報提供や窓口相談などを示します。
第2章「連絡先」でも、資源・ボトルネック・供給について連絡先を記入しましたが、本章でさらに詳細な情報を策定します。
原則として、本章で策定する資源・ボトルネック・供給は、第2章「連絡先」の連絡先リストに記載されている資源・ボトルネック・供給に限ります。
なお、「BCP DATA」の編集は、過去の投稿(第2章「連絡先」)で解説したため本投稿では省略します。
資源データは「資源別」ではなく「復旧別」
ここで注意があります。
「ボトルネック」データは資源別に、「供給」データは供給拠点別に策定しますが、
「資源」データは資源別になっていません。
上の画像(スライド14~16)のように、資源の継続・早期復旧には5つのステップがあります。
この一連のステップを「復旧」と呼ぶことにします。
複数の資源が同一の「復旧」で対応できる可能性があるため、
「資源」データでは資源別ではなく復旧別に策定する仕様になっているのです。
STEP2 【スライド14~16】資源を理解しよう
編集をはじめる前に、「資源」データについて理解を深めましょう。
スライド14~16を再度表示してください。
先述の通り、「資源」データは5つのステップで1件の復旧を策定します。
なお、資源データ1部(スライド14~16)で復旧1件の情報を策定するため、
復旧件数に応じてコピーする必要があります。
資源step1 情報提供
資源の継続・早期復旧の際には情報が必要です。
ここでは、情報を提供する拠点について策定します。
また、この段階で復旧が対応するすべての資源を策定します。
以降のステップでも、これらの資源に適応した情報を策定することに注意してください。
他の資源を継続・早期復旧するには、別の「資源」データの策定が必要です。
ここでは情報の洗い出しやな!
資源step2 復旧作業
STEP1で収集した情報をもとに、継続・早期復旧を実施します。
ただし、施設・設備・車両といった大型資源などは、自社だけでは復旧作業が間に合わない場合があります。
ここでは、復旧作業を代行もしくは協力する拠点について策定します。
ここでは「もしも」に備えて復旧協定を結ぶ業者の選定か。
これを多くの企業ができてないから、災害時に継続や早期復旧ができひんねんな。確かにこんなとこ考えてへんかったわ。
資源step3 応援要員
復旧に協力する従業員を策定します。
社員にも復旧作業できる人の洗い出しをしておくと、なお良しやな!!
確か、社員の田中は電気工事士やし、鈴木は土木関係出身やったような…
資源step4 資金調達
復旧にかかる費用について、資金調達の手段を策定します。
資金調達は銀行だけでいいのか、
国からも調達をしなければいけないのか、
今から考えておいたらいいんやな。
資源step5 ライフライン手段・方針
災害時には、ライフラインが寸断されることがあります。
当該資源が特定のライフラインを必要とする場合、そのライフラインも併せて維持・早期復旧しなければなりません。
たとえば、電気の供給が必要な「電子機器」は停電時には使用できないため、
自家発電やバッテリー駆動などの代替策によって、電力を維持・早期復旧します。
非常電源の確保は絶対に言われると思って、もう準備してるんやで!
電気ないとうちは作業できひんからな。ええ感じやろ?褒めて?
すごい!防災力上がってきてるね。でもまだ油断しないで。
STEP3 【スライド14】資源を編集しよう(STEP1~2)
では、スライド14を表示して、資源データ(STEP1~2)を編集しましょう。
編集の際、先に記入したスライド8の連絡先リスト「資源」と比較します。
「復旧No」、「復旧名」、「電話番号」については、連絡先リストおよび資源データで共通しています。
資源データでは、これに加えて「拠点名」、「対応する資源」、「責任者」などを記入します。
「電話番号」は上表に複数の記入枠がありますが、
連絡先リストは緊急時における初動対応の迅速化を目的とするため、
STEP1「情報提供」に関する電話番号を連絡先リストに記入してください。
資源step1 情報提供
拠点名…当該復旧で情報を提供する拠点の名称を記入します。
対応する資源…当該復旧に対応するすべての資源を記入します。
責任者…情報提供拠点の責任者を記入します。
住所…情報提供拠点の所在地を記入します。
電話番号…責任者または情報提供拠点の電話番号を記入します。
メール…責任者または情報提供拠点のメールアドレスを記入します。
連絡内容…継続・早期復旧の際に提供されるべき情報を記入します。
時間がかかるけど、情報の洗い出しは社内資源の可視化に繋がって、弱点が見えるから、そこ重点に対策ができるな。
資源step2 復旧作業
拠点名…当該復旧で情報を提供する拠点の名称を記入します
責任者…復旧作業拠点の責任者を記入します。
住所…復旧作業拠点の所在地を記入します。
電話番号…責任者または復旧作業拠点の電話番号を記入します。
メール…責任者または復旧作業拠点のメールアドレスを記入します。
連絡内容…復旧作業拠点に求める作業内容を記入します。
継続される中核事業…復旧作業により復旧される中核事業を記入します。
STEP4 【スライド15】資源を編集しよう(STEP3)
次に、スライド15を表示して、資源データ(STEP3)を編集しましょう。
「復旧No」、「復旧名」については、スライド14(STEP1~2)と同じです。
これに加えて、「協力者」、「電話番号」、「業務内容」を記入します。
資源step3 応援要員
協力者…当該復旧に協力する従業員を記入する。
電話番号…従業員の電話番号を記入する。
業務内容…当該復旧において従業員が担当する業務を記入する。
業者と災害時の応援協定結べたよ!繋がりができて嬉しいわ〜。
STEP5 【スライド16】資源を編集しよう(STEP4~5)
次に、スライド16を表示して、資源データ(STEP4~5)を編集しましょう。
「復旧No」、「復旧名」については、スライド14~15(STEP1~3)と同じです。
これに加えて、「資金調達手段・方針」などを記入します。
資源step4 資金調達
復旧にかかる費用について、資金を調達する手段や方針を記入します。
資源step5 ライフライン手段・方針
社員も安心してるわ。ありがとうな。
通信・通話
当該資源に通信・通話の供給が必要な場合、供給停止時の代替策を記入します。
供給不要な場合は空欄で構いません。
電話がつながらんことを大前提に考えたらええんやろ!
電力
当該資源に電力の供給が必要な場合、供給停止時の代替策を記入します。
供給不要な場合は空欄で構いません。
ガス
当該資源にガスの供給が必要な場合、供給停止時の代替策を記入します。
供給不要な場合は空欄で構いません。
水道
当該資源に水道の供給が必要な場合、供給停止時の代替策を記入します。
供給不要な場合は空欄で構いません。
その他
当該資源に上記以外の供給が必要な場合、供給停止時の代替策を記入します。
供給不要な場合は空欄で構いません。
今日もスキルアップできたわ。おおきに〜!
次はなんやろな。楽しみ。
スタートしよう!BCP
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