家族や友達が自閉症…災害時はどうする!?
災害が発生して自分の家が倒壊、または倒壊しそうな状況の時に自宅は危険!
避難所で生活することになるかもしれません。
体育館を簡単に仕切っただけの避難所での生活ではプライバシーの配慮にも限界があり、多くの制約の中で被災生活をする必要があります。
いろんな人が一つの大きい体育館で生活すると、当然トラブルも発生します。
特に高齢者や障害者などの災害時用配慮者への配慮はとても重要となってきます。
今回はそんな災害時要配慮者の中でも自閉症の人が、災害時に気をつけるべきことについて、日本自閉症協会が公表している「自閉症の人たちのための防災・支援ハンドブック」を参考にしながら解説していきます!
そんなハンドブックがあるんやな!
1.自閉症とは
【概要】
◼️社会性と対人関係の障害
◼️コミュニケーションや言葉の発達の遅れ
◼️行動や興味の偏りなどが発達段階で現れる先天的な発達障害
「自閉症」の境界を明確に区切ることは難しく、類似の傾向はより軽症の状態から「健常者」にまで幅があるため、「自閉症スペクトラム」と呼ばれることもある。
【原因】
原因はまだ明確になっていませんが、さまざまな遺伝的研究によると、先天的な脳機能の違いが原因となっていると考えられています。
自閉症は知能指数が通常より高い人・知的障害がほぼない人・重度の知的障害を合併している人まで、さまざまな人間に現れる可能性があります。
従来は自閉症と合わせて知的障害を有する人が多いといわれてきましたが、ここ数年は自閉症がより広く認知されたり早期発見が進んでいたりすることなどが理由で、知的障害を伴わない自閉症患者の割合も増えているといわれています。
【症状】
基本的な特性として、同年代の他者と互いに交流を行うことが難しい。
幼児期には人より物への興味が強い、他者の存在への無関心といった特性が見られることがある。
また、社会的場面においてのコミュニケーション方法が独特。
自分の話したいことを一方的に話し続けたり、相手の言葉をそのまま繰り返したりといった形で、偏ったコミュニケーションをとってしまうケースもある。
(参考:ドクターズファイル)
2.災害時はどうすればいい?
自閉症の人には知的障害のある人もない人もいます。
自閉症の特性が生活をしていく上で困難になることもありますが、優れた記憶力や能力値の高さなどの強さも持っています。
しかし、災害時のような非日常が突発的におとずれると状況の変化を読み取ることができずに、第三者ではどう対応すれば良いのかわからない言動を取ることがあるのです。
災害の怖さや避難の必要性をなかなか理解することができずに、危険な状況であったとしても身を守ったり、避難をすることができなかったりすることがあります。
他にも、避難所といういつもとは異なる環境で変化に対する不安や抵抗から混乱をしてしまうことや、話しかけても反応しなかったり、オウム返しで言葉を返されたりしてコミュニケーションを取ることができないこともあります。
特に一斉に大多数に対して話しかけている時には情報がうまく伝わっていないことがあるので、個別の声かけをする必要があります。
また、感覚の過敏さや、逆に感覚の鋭さがあるので、ケガや病気に気が付きにくかったり、大きな声を出して怯えたりすることもあります。
自閉症の人が災害時に起こす可能性のある症状としてはこのようなことがありますが、それを見ても大声で叱ったりすることはせずに、気持ちを沈めるための行動を取る必要があります。
3.自閉症の家族が気をつけること
東日本大震災の際には自閉症の子供を持つ家族が、周囲へ気遣いをするあまり疲弊する事態が発生しました。
少しでもその負担を軽減するためには、まずは無理に遠慮をせずに周りの支援者にサポートを求めることが重要になります。
災害時にはデイサービスや特別支援学級は早めに再開されることがあるので、時には自分のケアも大事です。
自閉症を持つ子供の親は災害時には特に苦労をすることが多いですが、周りの支援者の力を借りて、支援体制を構築していくこと大切ですね。
自閉症だけにとらわれず、みんなが過ごしやすいように気配りが必要やな!
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