家の重さによって地震の揺れは変わる!?家の強度をチエックしよう!
今住んでいる自分の家は地震の揺れにどれくらい耐えられるのかを知っている人は多くないでしょう。
どれくらい耐えられるのかを知っておくことで、必要な耐震工事の程度を判断することができます。
自分の家が木造住宅である場合、地震の強い揺れに耐えられないのではないか?と不安に思っている方もいるでしょう。
家が重い方が耐震強いやろ!
実は、木造住宅は地震のゆれに弱いと思われがちだけど、軽いほうが地震に強いこともあるんだよ。
今回は家の重さのちがいと強度について解説していきます!
1.家の重さ
家の重さは地震の揺れへの強さに関係していきます。
ここでは一般的な2階建ての木造住宅を例にして家の重さについて説明します。
<建物の種類>
◆木造ー日本の住宅の8割
◆鉄骨造ー構造部分に鉄筋とよばれる鉄でできた芯材を使用
◆鉄筋コンクリート造ー鉄筋とコンクリートを両方使用してるもの(RC造)
◆木造2階建て 約30t
◆木造3階建て 約45t
◆鉄骨2階建て 約37.5t
◆鉄筋コンクリート2階建て 約160t
このように、おなじ約30坪の面積でも、木造と鉄筋コンクリートを比較すれば、5倍以上の差があるのです。
住居用であるのか、または事務所なのか、店舗として使うのかによっても家の重さは異なります。
やっぱ全然違うんやな!
<家の重さの内訳>
・固定荷重ー屋根や外壁、柱、窓などの建材
・積載荷重ー人、家具、荷物をどれだけ載せられるか、建築基準法で最小値が決められています
2.家の重さと耐震性
木造住宅は、鉄骨やRC造に比べ地震の揺れに強いのですが、これは材質や家の重心が関わっているからです。
◆家は重いほど地震に弱い
地震のエネルギーは、建物の重さに比例して働きます。
建物が重ければ重いほど、地震の揺れが伝わりやすいので、木造、鉄骨、RC造の3種類の中では、木造がもっとも地震の揺れが少なくなります。
◆屋根や2階が重いと揺れが大きい
地震発生時はタワーマンションの高層階が大きく揺れますが、木造住宅でも同じことがいえます。
2階建ての木造住宅は、頭にフロア1層分を載せているので、平屋住宅よりも重心が高くなるので揺れやすいのです。
木造住宅の家の重さは、屋根の重量によっても変わってきます。
屋根が重ければ重いほど揺れやすくなり、屋根を軽量瓦や軽量のスレートにすると、家が揺れにくくなります。
2階部分に大きな家具を置かないようにすることも対策になるので、ピアノやおおきな箪笥などは、1階に置くとよいでしょう。
木造住宅は家の重心を下げる工夫が良いですね!
3.基礎の役割と種類
木造住宅は比較的地震のゆれに強いものの、家だけ対策をすれば十分ということではありません。
基礎工事と地盤調査ではじめて耐震性が高い家づくりができるのです。
構造がしっかりとした家を建てるには、その家の下にある基礎が家の重さをささえられるほど丈夫でなくてなりません。
多くの住宅の基礎工事でおこなうのが、地中にくい打ちなどをせずに基礎を敷く「直接基礎」です。
直接基礎には、「ベタ基礎」「布基礎」と種類があります。
布基礎ー逆T字の形をした鉄筋コンクリートを壁の下にのみ敷いて作る基礎で、日本の多くの住宅で使われています。部分的に敷かれているため、使う鉄筋コンクリートの量が少なく、ベタ基礎よりも低コストで工事が可能。
ベタ基礎ー建物が地面に接地する部分すべてに鉄筋コンクリートを敷く基礎。重い建物や地盤が軟弱である場合は、ベタ基礎の工事がおこなわれる。
基礎工事とあわせて、地盤調査をしておくのがええんやな!
20年前に建てられた中古住宅は、地盤調査をしないで建てられたものが多くあるんだ。中古住宅を購入する時は地盤調査はマストだね!
4.耐震診断で耐震性をチェックしよう
家や基礎などが家の重さを支えられるほどの強度があるかどうかを耐震診断をして、地震のゆれの耐震性を調べてみましょう。
耐震診断の流れとして、「予備調査」「1次調査」をおこないます。
必要に応じて実施するのが「2次調査」「精密診断」です。
◆予備調査
調査する建築物の概要を確認し、図面の有無、関係資料の有無、新築からの履歴を大まかに把握。
◆1次調査
実際に現地で建物の外観やコンクリートの強度を調査。
建築物にひび割れや変形などを確認したときは、2次調査を行い、ひび割れが構造によるものか、乾燥によるものか、などを現地で確認します。
精密検査は2次調査よりもさらに詳細な調査になります。
※費用…木造住宅の耐震診断料金は、延床面積が120平方メートルの建物で、約20万円~50万円
5.まとめ
地震が起きたとき、建物構造によって揺れが変わってくるのはもちろんですが、家の構造や基礎の強度、地盤の固さなども大きく関わってきます。
自宅の耐震性に不安がある場合は、耐震診断をしてみましょう!
早めの対策をすることで、大きな地震が発生しても被害を最小限にとどめることができるかもしれません。
コメント